私の体験した不思議で、ちょっと怖い話  ②

七月に入り、梅雨も末期なのか、

私の住む関東地方も、

激しい雨かと思えば、

今日は、すごい暑いです・・・。

 

近くのコンビニに行った帰り道

夏と言えば、怪談かな?と

なぜか、考えてしまい・・・。

 

私は、霊感が、あるのか?ないのか?

小さなころから、ちょっと、不思議な体験を

することが、多いのです・・・。

なので、これから、しばらくの間、

不定期ではありますが。

私の体験談を書いていこうかな・・と思います。

 

今回も私が、まだ随分と小さな頃のお話です。

 

突然ですが、皆様、花嫁行列って、

見たことありますか?

よく時代劇に出てくるような

あれです・・・。

 

実は、私、見たことあるのです・・・。

子どもの頃に・・・。

でも、それがちょっと、奇妙なのです。

 

あれは、私が、まだ東北にいたころ。

幼稚園の年長さんか、小学校の1年生の頃の話です。

季節は夏の終わり、もう9月になっていたかもしれません。

 

私の当時住んでいた借家の前に

小さなトンネルがあり、

そこを通り抜けると、

少し開けた場所があり、

子供たちが、よく遊んでいました。

 

なんでもないような草の生えた原っぱと

その周りに一部舗装された歩道というか、

道が、ありました。

遊具があるわけでもなく、

車も通らない

本当の田舎でしたので(笑)

近所の子供たちは、

よくそこで、遊んでいました。

 

ただ、その日は、誰もいなくて、

私は、たった一人で、

アスファルトの上に

落書き?お絵描き?をして遊んでいました。

(この落書きも当時子供たちが、よくやっていた遊びの一つです。)

 

私は、当時から、あるひとつのことによく没頭してしまうタイプだったのですが、

その日も、夢中になってお絵かきをしていました。

 

でも突然、私は、その手を止めて、

顔をあげました。

きっとある種の違和感を感じたのだと思いますが。

まだ幼かった私は、何のためらいもなく

自分の左手側を見ました。

 

すると、今まで青かった空が、

茜色に染まっており。

突然、馬に乗った白無垢をきた女性と、

その馬を引くおじいさんが、

現れました。

 

なんでこんなところに?

となんとなくパニックになりそうに思うのですが。

幼かったせいなのか、わかりませんが。

私は、その花嫁さんから、

視線を外すことなく

じっと見ていました。

今思うと、視線を外せなかったというのが正解だと思うのですが。

私は、こちらに近づいてくる

おじいさんと花嫁さんを

じっと見ていました。

 

おじいさんが、わたしの前を通り、

馬の背に座っていた白無垢姿の花嫁さんは、

私を、見下ろしていました。

そして、私と目が合うと、にっと笑ったのです。

大きな黒い瞳と真っ赤な口元の紅が、

やけに印象的でした。

それは、花嫁さんが通り過ぎるまで、続きました。

やがて、馬が後ろ姿になった時

私は、緊張の糸が切れたのか、

視線を自分の手元に戻しました。

そして、今、みていた花嫁さんの

通って行った方を見ると

もう誰もいませんでした。

 

視線を外したのは、ほんのわずかの間です。

いったいどこに、行ってしまったのか?

それは、何十年もたった今でも、

わかりません。

 

実は、この話、体験直後に、母に話しました。

その時に、私が、いったのが、

花嫁行列

という言葉だったのです。

もう、お気付きと思いますが、

正確には、花嫁行列とは、言い難いです。

でも、花嫁行列という言葉と、

東北地方という場所柄、

ありうるだろうなと思い、

母は、つい最近まで現実だと思っていたそうですが。

 

見たことを大人になって、話してみると。

ちょっと不思議かな・・・と思うところが。

まず、花嫁行列とは、言い難いこと。

そして、馬を引いていたおじいさんの服装が、

いわゆる馬子のする姿であること。

首からかけた粗末な手ぬぐいに、

粗末な着物のようなものを着た上半身と

股引をはいていました。

いくら、この話が前の話だとしても

時代的にちょっとおかしいかな・・・?と。

 

また花嫁さんが、若干怖いのです・・・

今でもその顔は、はっきりと思い出せますが・・・。

 

茜色であった空が、花嫁さんが通り過ぎた後、

青空に戻っていたこと。

 

あの光景は、幼い私が、見た白昼夢であったのか、

それともはたまた現実なのか・・・

私にとっては、紛れもない現実なのですが…。

 

この経験をしてから、

もう何十年にもなりますが。

私自身が、年齢を重ねて思うのは、

この花嫁さんが、お嫁入りしてから、

幸せだったのかどうか?ということ・・・。

 

お嫁入りしたのは、もう随分と昔の話でしょうから、

現代よりも、家というものに

縛られやすい時代だったでしょうし・・・。

この女性の一生に、

ふと、思いをはせる時があります。