私の体験した不思議でちょっと怖い話⑭

今年は、とても残暑の厳しい年ですが。

今日は、がくーん?と

気温が下がって、

何かおかしな感じ?です。

皆さんも、体調には、ご注意くださいね。

 

お彼岸も終わってしまったのですが。

お彼岸の頃になると、思い出す、

不思議なお話があるので、

今回も、怪談回とさせて頂きます(笑)

 

 

頃は、お彼岸。

とは言っても、春のお彼岸の頃。

私が、以前にも書いています・・・。

私が、以前住んでいました街の。

住宅街のなかを抜ける路地。

そこを行くと、大きな街道に突き当たります。

スピードを出して、車がビュンビュン走る街道には。

歩行者用の歩道橋がかけられています。

 

とても大きな歩道橋で、

わたると、向こう側には、

大きな公園と。

学校なんかもあります。

 

今から、もう20年ほど前になるでしょうか。

その日も、母と2人、歩道橋先の公園に

桜の花を見に行こうと歩いていました。

天気は、花曇りで、ちょっと肌寒かったのを

覚えています。

 

歩道橋の真ん中手前に差し掛かったころ・・・

またもやお線香の香りが、漂ってきました。

「・・・・」

となりの母を見ると、お線香の香りに気づいていないようでしたので、

そのまま歩いていくと。

歩道橋の真ん中を過ぎようとしていたその時。

歩道橋の階段を青年が、上がってきました。

 

私たちの位置から、階段の一部は見えているのですが。

全く上がってきていることに気づかずで・・・。

不意に現れたことに、私は、違和感を覚えたのですが。

もっと奇妙なことがありました。

その青年が、大きな花束を抱えていたのです。

 

その青年を見た母は、

「卒業式かしらね・・・?」

なんて私に言っていました。

年のころが、だいたい、20代後半くらいなので。

先生が、卒業式に花束を卒業生からもらったのだと

母は、思ったようでした。

 

怖がらせるのも何なので。

「そうだね・・・」

と返事をしながら、そっと後ろを振り返ります。

すると案の定、たった今すれちがったはずの

彼の姿は、もうどこにもありませんでした・・・。

 

私たちは、そのまま歩き

先ほどの青年が、上がってきたはずの?

階段を降り、目的地の

公園へと、いったわけですが。

階段下の街道の道端には、

真新しい花束が、手向けられていました・・・・。

 

このお話ですと。

「偶然でしょ?」

「その青年もたまたまで、生きているふつうの人じゃないの?」

と言われそうですが。

実は、私も、そう思ったというか・・・

思いたいといいますか・・・。

 

でも、実は、このお話。

まだ続きがあります。

この翌年。

また、同じ時期に、これまた母と2人で、

桜を見に、この歩道橋を通ったのですが。

また、この青年が、現れたのです。

 

手には、やはり大きな花束をもち。

こころなしか、前年よりも

お顔は、穏やかになっているように思えました。

すれちがって、また道の端を見ると。

前年と同じ場所に、

真新しい花束が、手向けられていました。

 

この街道は、とても事故の多いことで、

地元でも知られたところです。

不意の事故で、亡くなられた方だったのかもしれません。

自分を忘れないでほしいと姿を現したのか、

それとも自分の供養を確かめていたのか・・・?

あるいは、自分の死をいたんでいたのか・・・

真相は、今もって、分かりません。