私の体験した不思議でちょっと怖い話⑩

お盆期間もそろそろ、明けましたね。

私も、父を亡くしてから、

お盆を以前よりも、

意識するようになりました。

ご先祖を思うこと・・・

大事だなと思います。

 

ところで、お盆期間にあまり、

近づかないほうが良い場所が、

あるのをご存知ですか?

いくつかあるのですが、

一つが、海や川などの水辺です。

水場は、霊が、元々集まりやすいので

お盆期間は、特に気を付けなくてはいけない場所と

言われています。

 

今回は、前回の続き、母方の祖母の実家、

つまり私のひいおじいさんの家に伝わる禁忌に

ついてお話します。

 

私の祖母の実家も東海地方の農家というか、

庄屋さんの家で、祖父の実家と同じく

江戸時代には、もう存在していたという

家になります。

 

その家には、実は、子供にある名前を付けると

親がなくなってしまう・・という言い伝えがあります。

名前は、2つ。

 

A   ○△

B ○□

 

割とよくある名前なので、伏せて書いていますが、

わかりにくいので、ちょっと説明しますね。

 

まず、2つとも、男の子の名前です。

○のところは、実は、同じ音。

私が、知る限り同じ漢字です。

 

例えば、女の子の名前で例えると

A ヨシコ

B ヨシミ

みたいな感じで、

Aの名前を付けると、父親が、亡くなり、

Bの名前をつけると、母親が、亡くなるのです。

 

祖父の家と同じく、私の祖母の代には、その言い伝えは、

もうすっかり出来上がったいたようですが。

それでも、悲劇は、おきてしまうようで・・・。

 

祖母のいとこは、次男を生むときに、

なくなったそうなのですが。

ひどい嫁いびりの末に

そのBの名前を付けた次男を

残して、なくなってしまいました。

その次男の方と母は、またいとこになりますが。

高校の1年先輩にいたそうです。

ただ、全く交流はなく、その命がけで産んだ男の子は、

母親の顔は、全く知りません。

 

そして、Aの方は、祖母のおじさんが、

なくなっているそうです。

もちろん戦前の話ですが、

ちょうど、奥さんが妊娠中に腸チフスにかかって

入院していたのですが。

もう治って退院できるという時に

心臓発作を起こして、突然亡くなったそうです。

そのお腹の中にいた子供の名前が、Aでした。

男の子なら、Aとつけると決めていたのだそうです。

そのAという名の男の子が、

私の祖母のいとこになりますが。

こちらもお父さんの顔を知りません。

 

ここまでのはなしだと、まあ、偶然といえなくもないのですが・・・。

Bの名前については、もう一つエピソードがあります。

 

私の母の中学時代の担任の先生で、

数学の教師だった方が、いました。

とてもスポーツマンで、

面倒見の良い先生でした。

数学ぎらいな母は、なぜか、

この先生に気にいられたそうで。

家族ぐるみのおつきあいがあったそうです。

 

この当時、先生は、結婚したばかりで。

赤ちゃんが生まれたばかりだったのです。

その男の赤ちゃんの名前が、Aだったそうで、

それを聞いた私の祖母は、

「大丈夫かなぁ・・・」

と男親の先生の身を心配していたそうです。

まあ、自分の一族ではないため、

まさかとは思っていたようですが・・・。

 

母が、中学3年生の夏休み。

お盆前に偶然、町中で母は、

先生と会ったのだそうです。

「(奥さんの実家の)○○へ行ってくるよ。

○○の海は、きれいだから、

飛び込み台(おそらくですが、監視台が海の中に置いてあったのだと思います。)

から、飛び込むんだ。

朝の海は、遠浅だけど、僕は、水泳が、

得意だから、浅い角度で水に入って、綺麗に泳ぐんだ。」

夏休み明けにまた会おう!と元気に別れた先生が、

まさか、あんなことになるなんて・・・。

 

先生は、その後、奥さんの実家近くの海で、

飛び込み台から飛び込んで、首の骨を折ってしまう事故に

あってしまいました。

今でも、首の骨を折ると治療は難しく。

最悪命をおとしてしまうか、一命をとりとめても、

重度な後遺症が、残ってしまいます。

先生も、当初は何とか、生きて引き上げられたのですが、

病院の先生には、もう助からないと告げられ、

奥さんは、泣いていたと言います。

当時の医療では、救うことは、難しかったのでしょう。

 

また、先生は、しきりにこう訴えていたそうです。

「飛び込んだ時、下に固い石のような、くいのような、

でっぱりがあり、それにぶつかった」と。

この訴えを受けて、何度も海底をさらえたそうなのですが、

先生がいうような、杭はおろか、石ころさえなかったそうです・・・。

 

実は、先生が、飛び込んだ○○は、当時、人気の海水浴場なのでした。

先生は、それから、半年後に亡くなったそうです。

先生の死は、多感な年ごろであった母にも

大きな衝撃をあたえた事件だったそうです・・・。

 

先生の若すぎる死は、名前が、もたらしたものなのか・・・。

それとも、冒頭に書いたように、、お盆期間中に

近寄らないほうがよい海に、近寄ったからだったのか・・・

私にも、よくわからないのです・・・。