絵画クラブのお話

Aさんの戦争体験

 

私の所属している絵画クラブ。

色鉛筆画のクラブですが。

 

クラブ員は、私を含めて4人!

男性2人。女性2人。

 

とても小さいクラブですが、みんな絵が好き。

 

 

月1回のペースで集まっています。

黙々と絵を描いているかと思いきや・・・

 

色々な話が聞けます!

 

クラブの代表Aさん。

私の亡き父に年齢が近いせいか、

時々お父さんと密かに呼びたくなってしまう方です。

 

 

そのAさん、先の大戦では、

ご家族で中国から、引き揚げてこられたとか。

その時のことをよく、話してくださいます。

(そう言えば、私の父も戦争の体験をよく話してくれました・・・)

 

 

満州にすんでいたAさん。

その時は、まだ少年でしたが。

旧ソ連が参戦して、すぐに侵入してきた時のこと。

 

 

ジープに乗った兵士たちが

住んでいた家にやってきたそうです。

 

家族全員、すでに半地下の炭を貯蔵していた部屋に、

隠れていて、

すぐ上の階にいる兵士たちの足音を聴きながら、

ひたすら兵士たちが、出ていくのを待っていました。

 

Aさんのお姉さんは、女性とわからないように

髪を坊主にして(Aさんの言葉そのまま)、

炭で顔を真っ黒にして、

隠れていたそうです。

 

幸い、地下までは、兵士たちはやって来ることなく、

ジープにのり、去っていったそうです。

 

ジープの音が、完全に遠ざかるまで・・・

ただただ、じっと息を潜めて、

隠れているしかなかった・・・

 

「そんな時代だったんだよ」

 

淡々とした話し方でしたが、

それが、逆に

 

リアルだというのか・・・

 

今も、戦争は、各地で行われています。

報道もされていますが。

 

身近な人たちの平和、

小さな幸せが一瞬にして崩れ落ちる・・・

 

 

 

ちょうど、手元にあった塗りかけの万両の花を

見ながら、

戦争の緊迫感と、手元の小さな平和感と。

 

 

うまくいえないのですが・・・

 

ちょっと不思議な感覚を味わったのでした。