私の体験した不思議でちょっと怖い話⑨

今回も、私の体験した不思議でちょっと怖い話を

書いていきたいと思います。

 

お盆休みに入るこの季節は。

皆さん、故郷に帰省されたり。

お墓参りに行かれたりすることも

多いのではないでしょうか。

 

ご先祖様とのつながりを

意識できるときでも

あるんじゃないかなあと思います。

 

ところで、皆さんのおうちには、

ジンクスや、禁忌のようなものは、

ありますか?

 

実は、私の母方の実家には、

禁忌のようなものが、あります。

怖い話というものでは、ないかもしれませんが、

今回は、そのお話を書いていきたいと思います。

 

実は、禁忌は、2つあります。

一つは、私の母方の祖父の家に伝わる禁忌。

もう一つは、その祖父に嫁いできた

祖母の実家に伝わる禁忌。

今日は、一つ目の祖父の家に伝わる禁忌をお話したいと

思います。

 

私の母方の祖父は、代々東海地方に住んでいる

武家の家系でした。

空襲で焼ける前までは、先祖代々受け継いでいる土地に

暮らしていたそうです。

 

その家には、代々

おみくじをひいてはいけないという家訓が、あります。

 

そうです。あの神社の境内でひける

おみくじです。

 

その理由は、亡くなる人が出るから。

 

おみくじをひくと、

必ず 凶 が、出て。

人が亡くなるのです。

 

しかも、亡くなるのは、その家の当主。

武家の家でしたので、当主が、早世してしまったら、

それこそ大問題だったでしょうが・・・。

 

私の母の祖母。つまり私のひいおばあさんの代には、

そのタブーというか、禁忌は、すっかり出来上がっていたようです。

江戸時代には、すでにあった家ですので、

ひいおばあさんの代までに

禁忌が、あったにもかかわらず、

数人の犠牲者が、いたということになるでしょうか・・・。

 

そして、一番最近の犠牲者が、実は、私の祖父です。

もう数十年も前の、私が、まだ小学生の頃に

祖父は、亡くなりました。

 

数十年前の夏休み期間のことだったと思うのですが。

デパートの屋上にあった小さな子供の遊び場。

祖父、祖母、母、叔母、そして、幼い私が、

いました。

私が、その屋上の片隅に、

小さな機械(ちょうど今のガチャガチャです。)が、

おかれていました。

それが、実は、おみくじの機械でした。

 

幼かった私は、

それが、何か全く分からなかったので。

近くにいた祖父にきいたのです。

「これなあに?」と。

祖父は、

「ああ、おみくじだよ。」と言い、

笑って。

「ひいてみようか。」

と言い、おみくじをひいてしまいました。

しかも、でたのは、凶。

その場にいた、全員が、固まったそうです。

その時、私は、その禁忌の話は、まだ知りませんでしたが、

その場に漂う、嫌な雰囲気は、何十年たった今でも、

よく、覚えています。

 

そして、祖父は、その禁忌の通り、

まもなく病気になって、他界してしまいました。

 

私は、祖父の死後、かなりたってから、

祖父の家に伝わるタブーの話を知ることになります。

このタブーの怖いのは。

祖父自体も、このタブーを当然、

知っていたであろうこと。

しかもあの時、私は、おみくじを、

ひきたいとは、一言も言っていないのです。

 

自分の家に伝わる禁忌を知っていながら、

おみくじをひいてしまった・・・。

魔が差したとでもいうのでしょうか・・・。

何だか、ここに、不思議な黒い力を

私は、感じてしまうのです。