私の体験した不思議でちょっと怖い話 ④

もうすぐ夏休みですが。

私は、

この時期になると、

とてつもなく?忙しかった

塾の講師時代を思い出します。

 

普段の授業をこなしつつ、

夏期講習の準備にいそしまなくてはならないので、

仕事量が、半端なく増えるのです(笑)

 

また、夏期講習になると、

時間が、変わるので、

朝早くから夜遅くまで授業なんてこともザラなのです。

当然、お盆近くになると、前半の疲れもピークに。

そういう時に限って、不思議体験をするのですが。

前置きが長くなってしまいましたが。

今日も、その中からヒヤッとさせられたお話を

一つ・・・・。

 

7月下旬の俗に言う梅雨明け十日の

うだるような暑さの頃です。

その日は、午前中に授業があり、

夕方から、また、授業が、入っていましたので、

一度、家に戻ることにしていました。

 

午前中の授業が、終わり、

夕方の授業の準備を終えたので、

帰宅しようと、自分の車に乗り込んだのが、

もう午後二時近くだったと思います。

 

塾から家まで、車で、30分位。

途中、いくつか住宅街を通り抜けます。

運転される方はお分かりと思いますが、

住宅街の路地などは、飛び出しなど、

結構危ないので気を遣います。

 

しかも私の住む地域は、坂も多く、

道も狭いので普段から、とても気を付けて、

運転していました。

 

ちょうど家と塾との中間点位に当たるでしょうか。

崖地を利用して建てられた住宅街のなかを通っている

急な坂道を、下っていました。

何しろ急で、道幅も狭く

車がすれ違うのがちょっと大変というところですので、

私としては、もう細心の注意を払って運転しているのですが。

急に私の右手、つまり運転席側から、

何か黒いものが、飛び出してきたのです。

 

「危ない!」

咄嗟に急ブレーキをかけました。

 

ぶつかる!

と思った刹那、

 

ガコン

という音と共に、

何か衝撃が・・・・。

 

事故・・・おこしちゃった・・・?

一瞬思いました。

 

当然、車は止まっています。

とりあえず、サイドブレーキをかけ、

外に出て確かめてみることにしました。

(あまり車が通らない場所だったのと、

きちんとハザードランプをつけています。)

黒いまるいものだったので。

まさか、人ではないとは、思いましたが。

それが、動物でも・・・と思ったので。

 

何もいない?

 

驚くことに、そこには、傷ついた動物はおろか、

何もいませんでした。

 

車にそれなりの衝撃が、あったのに?

念のため、車体の下側も覗いてみてみましたが、

何かがぶつかった痕跡すら、ありません。

 

いつまでも、車を道の真ん中に

おいておくわけにもいかないので、

数メートル先にあるドラッグストアの

駐車場にもう一度、車をとめて、

みてみましたが、何の痕跡もなく。

道路にも、もう一度、戻ってみてみたのですが、

なんでもありませんでした。

 

てっきり、ネコか、カラスかと・・・・。

もちろん、走り去っていく姿は見ていません。

真夏の昼下がり。

キツネにでもつままれたような心地の出来事でした。

 

実は、この道を抜けると、

私が、塾から帰る深夜帯に

不思議なものをよく見る

古い街道筋に繋がっています。

 

この出来事があった場所の周りにも、

古びたお墓や、お寺があります。

 

この辺りで、あまりに不思議なものを見るため、

塾から帰る夜の運転は、

今は亡き父に頼んでしてもらっていたほどでした。

 

夕方、もう一度、授業のため、

その場所を通ったのですが。

やはり、何事もなく。

ほっとしたのですが。

 

何かが飛び出してきたあの時。

黒い影が、飛び出してきたところに

横道はありません。

両側の歩道には、人影さえなかったのです。

あれは、いったい何だったのだろう…?

今もって、よくわからないお話です。